(目安:4分)
\はじめに/
ディスレクシア(発達性読み書き障害)と聞いて、何を思い浮かべますか?
同級生があたりまえに読んでる教科書が読めない。ひらがなはわかるのに、文章になると読めない…。そんな様子を見て事情を知らない人は「やる気がない」と決めつけてしまいがちです。
しかし、ディスレクシアを持つ子どもたちは、決して「やる気がない」わけではありません。やる気があり、ひらがなや漢字を理解できても、「文章を読む」がむずかしいケースがあるのです。
\ディスレクシアってなに?/
ディスレクシア(発達性読み書き障害)は、脳の先天的な特性による読み書きに関する障害です。
努力不足や注意力の問題ではありません。文字や文章を認識する機能に偏りがあるため、教科書や新聞などが読めなかったりするのです。
賢くないとか、努力が足りないというわけではなく、単に脳が情報を処理する方法が異なるだけです。
もちろん具体的な障害の中身は多様で、文字自体の認識が困難なケースもあれば、単語は読めるけど文章は読めない…など様々なケースがあります。
今回は、ディスレクシアの中でも特に、「文章を読む」の苦手について掘り下げてみます。お子さんが宿題の音読を嫌がっていたら…もしかすると参考になるかもしれません。
\家庭での支援方法/
大前提
人はしんどいことを避ける生き物です。ダイエットでも副業でも…本屋に行けば「誰でもカンタン」などの見出しがたくさん目に付きます。
もちろん努力はときにしんどいものですが、それでも「余計な負担は減らす」のが基本なのです。
国語の目的は、日本語を扱う能力をはぐくみ、適切な自己表現とコミュニケーションの能力を磨くこと。ですから、苦手なものを無理やり読ませるより、まず読みやすいものを楽に読んで、たくさんの言葉に触れられる状態をつくることのほうが大切なのです。
要するに「読みやすい文章を提供しよう!」「読みやすくなる道具を使おう!」ということです。具体的な方法をいくつかご紹介します。
支援方法①:分かち書き
単語と単語の間にスペースを空けることで読みやすくなります。特にひらがなが多用される文章ではこの方法が有効です。
(参考:分かち書き例) 単語 と 単語 の 間に スペースを 空ける こと で 読みやすく なります。特に ひらがなが 多用される 文章 では この方法 が 有効 です。
支援方法②:文節で区切る
文が 長い場合、文節ごとに 区切りを 入れることで、文章の構造が 明確になり、理解しやすく なります。
こんな⇧感じです。かえって読みにくく感じる方もいらっしゃると思いますが、文章を読むのが苦手な人にとっては、言葉のまとまりがわかることが大切なんですね。
支援方法③:リーディングスラッガー
一文のみに注目できるツールを使用することで、情報過多による混乱を避け、集中して読むことができます。
(参考)
支援方法④:カラーバールーペ
文字に色をつけることで、読むべき部分が一目でわかり、追いやすくなります。ルーペ機能により文字を拡大し、視認性を高めることも可能です。
(参考)
これらの支援方法は、保護者が自宅で簡単に試せるものばかりです。適切なツールと方法を用いることで、文章を読み、理解する喜びを得ることができます。
(紹介したツールはあくまで一例です。お子様にあったものをぜひ探してみてくださいね😉)
\エンパワーメントの重要性/
ディスレクシアの子どもたちにとって、自分自身の学習スタイルを理解し、それを受け入れることは、自信を持って前進するための大きな一歩です。
単に具体的な支援方法を提供することだけではなく、子どもたちが自らの能力を信じ、挑戦を続けることが大切です。
適切な支援とエンパワーメントにより、子どもたちは自分のペースで学習することができ、「やればできる」という感覚をもち、積極的に学ぶようになります。
こうした成長は、学業だけでなく、自尊心や社会での自立にもつながっていくのです。
・・・・・・・
いかがでしたでしょうか?
少しでも子育ての参考になっていれば幸いです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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