(目安:4分)
自分の名前を漢字で書けるようになったのは、何歳の時ですか?
正確に書けるようになるまで、どれくらい練習しましたか?
いまとなっては何も考えずに正しく書ける自分の名前…。でも覚えたての時はきっと、よーく思い出して、慎重に書いていたはずです。
字を書くって、実は…
① 正しく理解する(おぼえる) ② おぼえた形を正確に思い出す ③ 思い出した形を正確に書く
という3つの作業の組み合わせ。何気なくやってるけど、結構むずかしいんです。
おぼえて 思い出して 正確に書く
ですから当然、脳を使います。つまり、脳の特性次第で極端にニガテな人がいるのも当然の話。それは練習不足とはちょっと違うのです。
ということで今回は、書字障害について少し解説してみます。
\何がむずかしいの?/
字を書くとき、同じ字をなんど書いても文字のかたちや大きさがバラバラになってしまう人がいます。また、まちがった字を書いているのに、その言葉の意味は正確に理解できていることもあります。
これは「がんばっていない」わけでも「練習不足」なわけでもありません。ちゃんと努力しているのに、思うように書けないんです。たとえば、日常会話がきちんとできるのに…
・左右逆に書いてしまう ・いつも同じ字をまちがえる ・書くのにかなりの時間がかかる
などが見られる場合は、もしかしたら「書くのが極端にむずかしい状態」つまり書字障害の可能性があります。(もちろん正確な判断はこれだけではできません)
\どうやってサポートする?/
実は書字障害とひとくちに言っても、何がニガテなのかは人それぞれです。その原因も、実はまだまだ解明されていません。
ただ確実に言えることは…
学校でよくやる「何度もくり返し書く」では効果がないということです。
それはそうですよね。
たとえば脳の特性上、文字を正しく認識することができないのだとしたら、何度お手本を見ても「正しくおぼえる」ことができないわけですから。
その状態で単純なくり返しをしても、効果のない努力を強制されて本人のやる気が削がれ、むしろより一層勉強嫌いになる可能性が大きい。
ですから、書字障害の子の場合には、ただくり返すのではなく「本人が楽に練習できる条件」を整えてあげることが大切です。
・ノートやペンを使いやすいものに買える ・大きく書けるように、大きなノートを使う ・エンピツではなくタブレットに指で書く ・粘土などで文字の形を作ってみる ・好きな字から練習する
など、「学校指定のノートにエンピツで何度も書く」にこだわらず、柔軟な発想でためしてみるのがよいでしょう。
楽にできる状態が作れれば、こどもたちは自分のペースで練習し、少しずつ書ける字を増やしていきます。小さな進歩をともに喜ぶことで、こどもたちはきっと大きな成長を見せてくれます。
\まとめ/
〜書字障害への理解と対応〜
字を書くのがニガテ…
それは、一般的な学校生活においてはかなり大きなハンデです。
話は理解できているのに、ノートに書き写すのが難しく、いつも授業で遅れてしまうとしたら、無用なストレスと劣等感から学校や勉強自体を嫌いになりかねない。
そこに周りの無理解がくわわると、えてして「もっとたくさん練習しなさい!」と苦痛を増大させる説教をしてしまう。
スムーズに書けないことは確かに大きなハンデですが、それだけですべてが決まるわけではありません。手で書けないかわりにタイピングを習得したり、板書を書き写すかわりに黒板を写真に撮ることできちんと内容を理解できるケースもある。
「書くのがニガテ」に対して、「書けるようになる」だけが解決ではないのです。
こどもたちが自信をもって学び、成長していけるように、家庭や学校でのサポートがとても重要です。一人ひとりのこどもたちの可能性を信じて、その手助けをしていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました😊
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